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導入事例8

導入事例8

利用サービス
: ペイジー収納サービス
機関区分
: 地方公共団体
利用形態
: 直接収納機関
接続形態
: 共同利用センター接続型

栃木県小山市役所様

導入事例8

収納率の向上、納税者の利便性向上を目的とし、平成27年4月からペイジー収納サービスを開始。納期内納付率の向上や消込作業の削減などの効果を上げている。

導入の背景と経緯

「断念の要因だった汎用コンピューターから最新のオンラインシステムへ入れ替わることにより、ペイジー導入への足かせがなくなりました。」

総合政策部 納税課 佐山 泰教様

「平成22年度からコンビニ収納を開始し、引き続きクレジット収納を導入しましたが、納税者から手数料負担などの意見を受け、手軽で手数料無料の電子納付を整備する必要性を感じペイジー収納の検討を始めました。」と導入の背景について小山市納税課の佐山氏は話す。

しかし、当時の汎用コンピューターのシステムではペイジー収納の対応ができず、導入は見送りとなってしまった。

「平成24年度へ入り、市議会で収納率向上対策としてペイジー導入について言及したことを皮切りに、平成25年度には指定金融機関からも要望書提出、そのうえ断念の要因だった汎用コンピューターから最新のオンラインシステムに入れ替わる計画もあり、ペイジー導入への足かせはなくなりました。」(佐山氏)

「そして、納税課の正式な計画としてペイジー収納を「情報化基本計画」に掲載し予算取得に至り、次期基幹システムの稼働に合わせるべくペイジー導入作業がスタートしました。」(佐山氏)

このように、納税者の意見をきっかけに始まったペイジー収納の検討は、指定金融機関からの要望書や障壁となっていた汎用コンピューターからオンラインシステムへの入れ替えが大きな後押しとなり、ペイジー導入の流れが加速していくこととなる。

ペイジー収納の導入に向けた作業

「他市町村の導入実績等を参考に、しっかりとしたスケジュール管理と期間に余裕を持った調整をしていくことがポイント」

「導入にあたってまず検討したことは、対象税目についてです。当初は納付書発行件数が多く市外居住者への課税件数も多い市県民税、固定資産税、軽自動車税、国民健康保険料の4税にしようと考えていましが、実際の運用を検討する中で、介護保険料と後期高齢者医療保険料の再発行用納付書は導入予定の4税と同一の用紙を使用していることから、納付書用紙共通化のために2料の再発行納付書もペイジー対応する事にしました。」(佐山氏)

「ペイジーのシステム運用について、設備が整い24時間365日対応可能である共同利用センターに運用を委託することで、システム導入費用などの費用と期間、また職員の負担を軽減することにしました。」(佐山氏)

ペイジーのネットワーク(マルチペイメントネットワーク)に接続するための通信サーバーを、庁内で構築・整備し運用を行うことは、人的、費用的に大きな負担となるため、共同利用センターの利用を選択したという。

「ペイジー導入に関しては、基幹システムの導入に合わせることにしました。導入期間中は、システムベンダーとの打ち合わせをはじめ、共同利用センターとは月1回程度打ち合わせの機会を設けました。作業としては申請等の各種手続きや導入後の運用の検討、納付書設計、納付書変更に係る例規改正等事務作業がメインとなりました。」(佐山氏)

庁内での役割分担に関しては、納税課が中心となり、各機関との調整毎に必要な部署に協力を受け、作業を進めたという。

「指定金融機関とは、勉強会や打ち合わせを実施し、収納実務等に関する調整を行いました。」(佐山氏)

図2.各機関との調整項目
図3.導入に向けた具体的な準備項目




小山市では、消込作業の運用を鑑み、ペイジーで収納した資金の入金日と消込情報の受領日を同時にするように、指定金融機関、共同利用センターの両者を交えて調整を行ったという。

「次期基幹システムの標準機能でペイジー番号が生成できたので、基幹システムへの対応は不要でした。また、ペイジー対応の納付書については、システムベンダーからデザイン案を受領し、それをベースに納付書を設計することで、作業を簡略化しました。」(佐山氏)

納付書の承認や手続きには時間を要し、期限や内部的な予算の都合等でタイムリミットを迫られる場面が多くあったという。このことからも、納付書の標準帳票化にあたっては、予め情報収集を行い、余裕を持ったスケジュールで準備を行うことが、円滑に導入を進めるための近道と言えるだろう。

「イニシャルコストについては、次期基幹システムにペイジー対応を機能要件としていたため改修費用などは発生せず、接続試験費用や共同利用センター導入支援費用など割安な費用で収まったと認識しています。」(佐山氏) ランニングコストとなる1件あたり収納手数料については、小山市で実施している他の決済と比較してもペイジーが最も安価であるという。

導入後の状況・効果

「毎日の作業として、納付書発行情報の登録、消込情報の取得・消込を行っています。登録作業は、納付書発行情報を登録することで初めてATMやネットバンキングで納付できるようになるため、なるべく早く納税者がペイジーでの納付ができるように毎日朝夕2回の登録を行っています。
また、消込作業は、事前に収入日と消込情報取得日を同時にする仕組みとしたので、受け取った情報をそのまま当日の消込に使用できます。この時にコンビニ収納、クレジット収納の処理も同様に処理しています。」(佐山氏)

「ペイジーの導入効果としては、導入前に比べ平均して期限内納付率が1.5%向上しています。また、督促状の発付率についても1.1%減少しており、年間約5,800通分のコスト削減につながっています。」(佐山氏)



その他にも、紙の納付済通知書が電子化され、OCR読み込みや収納日ごとに束を綴じて保存などの消込作業負担の6%削減を実現し、納税者には「いつもでも、どこでも」払えるペイジーのメリットにより、納付のハードルを下げることができ、納付書がカク公になったことによる遠隔地からの納付にも対応できるなど、様々な効果を確認できていると佐山氏は語った。

今後の展望など

「マイナンバー制度の国民向けポータルサイト『マイナポータル』では、納税の通知や納付をサイト上で可能にすることが検討されています。仕様公開、法規対応の可否等について、今後の動向を注視しています。」(佐山氏)

このほかにも、ペイジー口座振替受付サービスの導入も検討していくという。

ペイジー収納サービス導入をお考えの地方公共団体へのメッセージ

「基幹システムの入替はペイジー導入のきっかけとなり、より少ない費用での導入も可能となります。小山市では、ペイジー導入前は各決済手段それぞれ別々に収納情報をやりとりしていましたが、導入を契機に共同利用センターでデータ処理を一本化したことで、事務負担削減を実現できています。このように、ペイジー導入により、利用者への利便性提供とともに効率的な収納業務を実現することができるのではないでしょうか。」(佐山氏)

小山市プロフィール

地方公共団体名
:小山市
市制施行
:1954年
本庁舎所在地
:〒323-8686 栃木県小山市中央町1丁目1番1号
総人口
:166,954人(2017年4月1日現在)
ホームページリンク
http://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/index.html
マスコットキャラクター
:政光くん 寒川尼ちゃん
おすすめスポット
:ラムサール条約登録「渡良瀬遊水地」、徳川家康開運の史跡「小山評定跡」
主なイベント
:4月上旬〜中旬 市内各地域で開催「おやま千本桜まつり」 7月最終週 関東有数の花火大会「おやまサマーフェスティバル」