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導入事例4

導入事例4

利用サービス
: ペイジー収納サービス
機関区分
: 地方公共団体
利用形態
: 直接収納機関
接続形態
: 共同利用センター接続型

群馬県前橋市役所様

導入事例3

収納率向上のための納税環境整備を目的として、平成18年5月にコンビニ収納、平成23年1月にペイジー収納を実施。納税環境の整備に加え、適法で徹底した滞納整理などの収納対策を行うことにより、全国でもトップクラスの収納率(※中核市41都市中第1位)となっている。また、平成25年3月からはクレジット収納及びモバイルレジ収納を開始する予定であり、これにより現存する全ての納税チャネルが揃い、まさに全国一の納税環境が実現する。
※平成23年度決算値 一般税(現年・滞繰)、国保税・料(現年)

導入の背景と経緯

「納税環境の整備なくして収納率向上はありえない。」

財務部収納課税財務企画室 室長 本間達雄様

「平成16年度決算数値では、一般税と国保税の滞納繰越額が合計で100億円を超えるなど、収納状況は決して良いものではありませんでした。そこで法律に基づいた滞納整理と納税環境の整備を車の両輪ととらえ、収納率の向上と自主財源の確保に取り組んできました。」と前橋市財務部収納課の本間さんは話す。「ペイジー収納の導入を決定したのは、指定金である群馬銀行頭取から前橋市長へペイジー収納導入を求める要望書が平成21年8月に提出されたこと、また、群馬県が平成17年度からペイジー収納を開始し、全国でも先進的な取組を行っていたことなどの社会的背景によるところが大きかった。」(本間氏) この他、市民からの収納チャネル拡大の要望や導入が決まっていた電子申告eLTAXとペイジー収納との併用による効果への期待などの要因もあったという。

―導入決定までの経緯

「先の背景を契機に、平成21年7月に市長へのペイジー収納についての具体的な事前説明を実施し、庁内関係課での検討を経て、事務を進めていきました。そして同年8月にeLTAXとペイジー収納の導入の方針伺を同時に起案し、市長決裁を受けることになりました。」(本間氏)

このように、前橋市では「ボトムアップ」的提案を経て、「トップダウン」による意思決定となった。

―サービス開始までの行程について

「収納課が率先して主管課となることで、事務がスムーズに進みました。」

財務部収納課税財務企画室 主任 綱島勇生様

「まず、サービス開始時期を平成22年度中とすることを決定しました。準備期間は他都市の事例を参考に9か月とし、平成23年1月から実施できるよう事務を進めていきました。」前橋市財務部収納課の綱島さんは話す。「対象税目については、市県民税(普通徴収)、固定資産税、軽自動車税、国民健康保険税の4税に加え、eLTAXとの連携を考慮して、法人市民税及び市県民税(特別徴収)も対象としました。」(綱島氏)

前橋市では、事例の少ない申告税を「金額手入力方式」で対応されていることが大きな特徴と言える。

「また、対応方式についてはオンライン方式のみとし、データセンターでの延滞金の自動計算は行わず、対応納付書は当初納税通知書及び再発行納付書としました。」(綱島氏)

一括伝送方式の対応については、まずはゆうちょ銀行のみとし、指定金融機関での取扱いについては継続検討中であるという。また、督促状については、現在シーリングはがきで対応していることから、ペイジー対応はされていない。

「導入事務を進めていくにあたっては、当初、会計部門や情報管理部門が主管課として導入を進める案もありましたが、徴税において実績を上げている税務部門が率先して進めようということになり、“収納課”が担当することになりました。また、具体的な事務については、関係各課で作業分担を行い、定期的なワーキンググループを開催することで、関係課と協調しながら進めました。」(綱島氏)

事前に導入済み自治体に視察を行った結果、共通していたのは、“スムーズに事務を進めるためには、税務部門が率先して担当したほうが良い”ということだったという。

―導入に係る経費について

「「主な導入費用としてシステム改修費、MPN対応帳票作成費が挙げられます。また、運用費用としては、金融機関や共同利用センターへのペイジー利用手数料が挙げられます。この手数料については、コンビニ手数料より若干割安な金額となっています。」(綱島氏)

システム改修費について、ここでは具体的な金額は明示できないが、既にペイジー導入の実績のあるシステムベンダーであったことから、ある程度費用を抑えることが出来たものと考えられる。

導入の効果

「ペイジー導入により事務量を増やすことなく、事務効率化を実現」

平成23年度納付チャネル別取扱金額割合

「事務改善につながった点として、早期の納付確認が可能となったことが挙げられます。ペイジー導入前は、納付確認ができるまで1週間を要するケースもありましたが、ペイジー導入後は翌日には納付が確認できるため、催告等の行き違いを大幅に減らすことができました。」(綱島氏)

督促状については、一般税と国保税を合わせて約9,600件/年の削減につながったという。また、領収済通知書が電子化されたことにより、“領収済通知書の保管場所が削減された”といった効果も出ているという。また、個人や法人の利用者からも“納税が便利になった”との声が届いているとのこと。

前橋市では、一般税と国保税(現年)における、平成23年度の納付チャネル別金額割合(口座振替除く)では、ペイジー収納が約4%、コンビニ収納が約30%、窓口(金融機関・市役所等)が約66%となっており、傾向としては窓口からペイジーへの移行が見られるという。導入初年度ということもあり、取扱の割合は他の決済と比較して大きいとは言えないが、今後の住民への普及や金融機関のチャネル拡大等によって、より一層ペイジーの取扱が拡大していくものと考えられる。

この他、ペイジー導入前の22年度と比較すると、一般税・国保税ともに収納率が向上したとのこと。

今後の展望など

「指定金融機関が平成24年9月からATMのペイジー対応を行ったので、更に利用率が高まるものと考えています。一方、一括伝送方式への対応については、引き続き指定金融機関と協議をしていく予定です。」(綱島氏) 

ペイジー収納サービス導入をお考えの地方公共団体へのメッセージ

「社会におけるICT化の波は行政にも押し寄せており、行政サービスの利便性向上・効率化がより一層求められることになります。“ペイジー”はインターネットバンキングを活用し、“いつでも”・“どこでも”納付を実現するICT技術の代表格というべきものです。行政の効率化と利用者の利便性向上のために、今後、ペイジーを前向きに検討することは意義あることだと考えます。」(綱島氏)

前橋市プロフィール

地方公共団体名
:前橋市
市制施行
:1892年4月
本庁舎所在地
:〒371-8601 群馬県前橋市大手町二丁目12番1号
総人口
:342,120人(2012年10月31日現在)
ホームページリンク
http://www.city.maebashi.gunma.jp/index.html
名物
:全国有数の豚肉生産量を誇っています。この豊富な豚肉生産量と市内に豚肉料理を提供する飲食店が多くあることに着目し、平成19年から、「豚肉料理」を前橋の名物にしようと活動が始まりました。そして現在、「TONTONのまち前橋」を全国にPRするため、豚肉料理の美味しさを競う「T−1 グランプリ」を開催するなど、「食」をテーマにした観光に取り組んでいます。
http://www.maebashi-cvb.com/tonton/